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市場へいこう

以前、フェイスブックページに載せた文章です。

 

食育ってことを今年のテーマのひとつにしたわけですが、まだなにか成し遂げたわけではありません。有機業界にいるとわりと食育というキーワードは登場するので、そのたびいろいろ考えてきました。
考えたことと関連する記事があったので紹介します。いつもの脳業新聞です。

そもそも「食育」ってことに対してはなんか馴染めない感があるってことは前にも書きました。理由は、自分は「食育」なんて教育を受けたことないという個人的な体験からで、どうしていいかわからないのです。
(もちろんいま現在の課題としてたくさんの人が取り組んでいるわけで、そのポジティブなエネルギーが世の中を良くしていくだろうという希望はあります。)

さらにもう一つ違和感の原因がわかってきました。
「食育」の根本に、現在の食のあり方が「悪いもの」として捉え、なにか「良いもの」(例えばオーガニックや無添加の食品であったり、地元で取れたの旬の食材など)に切り替えるべきという考え方があるように感じます。
それはまったくその通りだと思うのだけど、もう一段階おいてからでいいのじゃないかなと提案したいです。

僕が提案したい「もう一段階」とは、現状の食のあり方をきちんと理解することです。そこで「市場へ行こう」なんです。

食に対する意識の高い方たちは、季節的にも地理的にも個性のないスーパーの野菜など(ってことになっているけど、ほんとにそうなのか?ということを問いたい。おおかた間違ってないと思うけど、それを体験として知ってる人は少ないと思う。)買わずに、自分の目と舌と足で確かめた食べものを手に入れていると思います。
だけど、いまだ日本で消費されている食べ物のほとんどは卸売市場を経由してやってきます。普通の消費者とお互い支えあってます。

それはそれですごいことだと思いませんか?
東京にいたので実感としても覚えてるのだけど、あれだけの人口(しかも生産者はほとんどいない!)を支える食べ物が、それぞれの個人の所まで毎日滞り無く運ばれてるんですよ。コンビニのおにぎりであれ、VIPしか入れない料亭であれ、とにかくすごい量の食べ物が毎日ですよ!!
その物量を体感できるのが市場です。日本で一番有名な太田とか築地はよくテレビでも出ますよね。大分にも公設の市場があります。築地より太田の方がマニアックでおすすめです。

食育ではなぜか生産者がもてはやされます。わかりやすいし、食育やった感は出るのかもしれない。もちろんうちも大歓迎です。
だけど、まず行くべき場所は市場だろ、って思うんです。
じっさいいま食べている食べ物の正体を知ることから始めるべきじゃないでしょうか?

地元の食材なんてほとんど入ってない給食センターの給食からでも、かなりのことが学べるはずです。知ったつもりできちんと知らないでしょ?
例えば「給食センターって一日100kgの大根使うんだ」って教えてもらいます。でも100kgの大根をじっさいに見たことある人はあまりいないですよね。じゃあ市場に行きましょう。トン単位の大根を見れます。
「え、これってぜんぶ同じ場所から来たの?」じゃあ産地に行ってみましょう。そういう順番でいいんじゃないですか?
産地に行ってみれば、ビシッとサイズの揃った大根が畝に突き刺さってます。上級者なら「なんで植物がこんな同じ形で揃うの?」って思うかもしれません。そしたら農家さんに聞いてみましょう。農薬やF1種だけじゃ説明しきれない、農家の努力とか日本の農業技術の半端ない繊細さが見えるかもしれません。「農学部に行こう」って子が現れるかもしれないです。

写真で載せた記事は市場の物流に関してです。
個人的なやりとりの多い竹林畑であっても物流は二番目の大きな課題です。生産地はたいていが人の減る過疎地なわけだけど、こんごの物流のあり方はますます課題になってくると思います。
じっさい「小松台には集荷いけません」って断ってきた業者さんもいます。そりゃそうだよな、って自分で思ったもん。
食べ物にはそういうストーリーもあることを知ってもらいたいと思いました。